入院ってどれくらいするの?
どうなったら連絡がくる?


「何かあれば、連絡がくるみたい」
そんな会話をしていた夕方
さっそく病院から電話。


「痙攣が断続的に続いているので
面会にきていただけますか?
先生と今後の方針について
お話をしてください」


状態が悪い時に面会を勧める、その意味を
医療従事者である自分ならわかる
『もう、、助からないんだ』


早すぎるアンサーを受け入れられない
面会になんて行きたくない




それでもみんなが揃った時間
何かきっと意味があるんだと
病院へと急ぐ、、


くらいゲージの中で点滴に繋がれ
ただひたすら痙攣発作を繰り返す愛猫
その目に潤いなんてなくて
見た事のない飼い猫の顔


腎不全の症状が進行し
尿毒症になってしまっている
アンモニアが頭に回り意識は無くて
痙攣発作がおさまらない


目の前でずっとガタガタ、ピクピク
止まらない痙攣
それでも高アンモニア血症で
意識のない状態なので本人は苦しくない

そんな言葉がせめてもの救いだった



このまま治療をすすめても
改善する可能性は無い
どれだけ点滴をいれても
尿が産生されない、毒素が排出されない



医師に選択肢を3つ与えられる


(1)治療をやめて家に連れて帰り
静かに看取りをする方法

(2)このまま点滴を続け
最期の時を待つ方法

(3)安楽死



全て結びつくのは『死』…
どちらにしても、もって一晩。




多くの場合、このタイミングで
『安楽死』を選択するんだそう


もう苦しまなくていいように
楽に死なせてあげると言うのだけど、、


人間界の医療の現場には
「安楽死」というのは存在しなくて
命あるものを断つというのが
どうしても受け入れられないでいる自分


利尿剤はつかえないの?
痙攣止めはつかえないの?
もう少し点滴を続けたら
アンモニアの数値下がらない?
もう意識は戻らないの?
もう…助かる方法はないの?


間違った答えを出したく無い
1番良い方法をみつけたい

医師に聞くがどれももう難しく
この子は頑張りすぎてる
なかなかここまで発作を繰り返しながら
生き延びる子も少ないよって…



数分の間に繰り返し
痙攣発作を繰り返す愛猫をみて

パパ「どうしたい?」

わからない、わからないよ!
決められない!!



少しの沈黙のあと口を開いたパパ

「俺は、、



なるべく苦しく無い様にしてあげたい」

「楽にしてあげたい」


パパの気持ちは固まっていた。






…死なせてあげる
それがいちばん、楽なのかな…?

最後まで決められなくて、、
でも反対もできず、
パパの思いに乗っかる事しか出来ない



「楽にしてあげてください」


そう決意をしたら信じられないくらいに
涙が溢れて止まらなかった。