話題:今日見た夢
昨夜暑くて寝苦しかったせいか、眠りが浅かった…。扇風機タイマーかけたはずなのに。


本部と支部の交流戦中に突如、演習場に現れた怪人。ほぼ同時期に九十九蒼月の妹・桜月の通う高校にも怪人は出現。
怪人が当たり前のようにいる世界なので学校休校はよくある。

九十九家に増援で彩音が到着。鼎と彩音は本部司令・宇崎の連絡待ち状態。
一方演習場では霧人と日向が乱入してきた怪人複数と交戦中。空操と仁科は高校で交戦中。一ノ瀬は支部へと向かう。


2ヶ所で同時展開となった戦闘。敵の数はそこそこいたが、雑魚レベルだった模様。
倒した後、霧人達はあることを口にした。
「怪人の系統が違いすぎる」と。まるで妖怪のような出で立ちだった…。


敵の新勢力はどうやら京都…西日本を中心にして活動していると報告が入った。長官は徹底的に調査した模様。
怪人の系統が鐡の勢力とは全然違う。妖怪じみたデザインが特徴。退魔師の九十九家が戦っている「異形のモノ」はこの勢力の可能性が高い。

まだ新勢力の動きは鈍いらしいが、不気味。


「新勢力…?なんだそれは」

鼎は淡々と聞いてる。宇崎は今現在わかっていることを伝えた。

「長官が突き止めた。九十九家が長年戦っている異形のモノはその新勢力の怪人だったんだ。見た目が妖怪じみているから怪人には見えない。九十九家には蒼月・桜月の姉妹がいるが、蒼月には兄がいる。つまり3兄妹なんだ」
「それが…何か?」
鼎はいまいちピンと来ていない。

「蒼月の兄・翠月(すいげつ)は失踪してるが…。もしかしたら新勢力と何かしら関係しているかもな」
鼎は電話を切った。九十九家は3兄妹。九十九家は女系の家系だ、当主は長女になる。


鼎は蒼月に聞いてみることにした。
「蒼月…お前に兄がいると聞いたが、本当か?」
「…いますが、数年前から失踪しています。名は翠月です」

翠月か…。


支部では鼎と彩音以外の主要隊員が集められた。

「どうも新勢力が台頭してきてるらしい。鐡の勢力とはまるっきり違う、別物だ」
蔦沼が説明。

「その敵と戦いましたが、異形のモノという感じでしたよ。妖怪のような…異界のモノという感じで」
霧人が呟く。
「まだ推測だが京都を中心に活動しているかもしれない。いや…西日本かな」
西日本を活動拠点にしている新勢力…?
「九十九家には九十九翠月という、兄がいることも判明した。彼は数年前に失踪している。もしかしたら新勢力と何かしら関係してるかもしれないから…伝えておくよ」


九十九家。蒼月は鼎と彩音にあることを伝えた。
退魔師には御三家があるらしく、九十九家はその1つ。残り2つは京都市周辺にある。不知火家と柘植家だ。
だから屋敷があんなにも大きいのか…。


「不知火・柘植・九十九の御三家は古来より異形のモノを退治してきましたが、新勢力が本当ならば不知火家と柘植家にも協力を仰ぐ必要があります。この九十九家は昔は京都市周辺にあったんですが、ある事件をきっかけに京都市から離れたこの町に移ったのです」
「なんだか色々大変そうだな…お前も」
鼎も蒼月に気を使う。


「蒼月様、飛燕様がお呼びです」
使用人の矢本がやってきた。
「矢本、今行くよ。紀柳院さんと駒澤さんは自由にして下さい」


飛燕の部屋。蒼月は緊張しながら入る。相手は自分の母親なのに。

「蒼月、今は私と2人きり。その仮面…外してもいいんですよ」
飛燕の前でなら蒼月・桜月は掟の仮面を外すことが出来る。…が、蒼月は外す気になれなかった。

「今は外したくない…か…。何か悩んでるようにも見えるわね。蒼月、顔を上げて。ゼルフェノアの上層部から新勢力の詳細情報を聞きました」
「詳細…?」
「これは不知火家と柘植家にも協力を仰がねばなりません。京都が一大事になりかねない…。我々御三家とゼルフェノアが手を組まないと京都どころか、規模は大きくなるでしょう」
退魔師御三家がゼルフェノアと手を組む。そんなこと、可能なのか?柘植家は友好的だが、不知火家は応じるかも怪しいのに?


「蒼月、色々と抱え込んでるみたいね。こっちにおいで」

飛燕は蒼月を手招きする。蒼月は近づき、いきなり手を引っ張られた。そして飛燕は無言で蒼月を抱きしめる。
「蒼月…掟を変えられなかった…ごめんね。私ですら逆らえなかったの。最近あなた、元気がなかったから気にしてたのよ。紀柳院さんが護衛に来てから少し元気になったみたいだけども…」
蒼月の手が小刻みに震えてる。

「顔が見えなくてもわかるわよ。自慢の娘なんだから。桜月もそうよ」
蒼月の中で何かが氷解したような気がした。蒼月は相当抱え込んでいたのか、すすり泣く。
飛燕は背中を優しくさする。蒼月を安心させているようだった。

仮面を着けていて良かったかもしれない。こんな顔、母さんに見せたくないから。
しばらくしてから蒼月は仮面をそっと外し、涙を拭いた。蒼月の素顔は一部しか見えなかったが、九十九家は顔立ちのいい家系らしい?


蒼月は再び仮面を着けた。飛燕は話をする。自分もかつては仮面の掟で悩んでいたこと…。

「母さんもやっぱり悩んでいたんだ」
「今とは時代が違うから、私なんて高校時代いじめられていたわよ。でもね、理解者がいたからなんとかなったの。蒼月にはもう理解者がいるじゃない」

紀柳院さんか…。学生時代、理解者なんていなくて一人ぼっちだったが、こんな形で理解者が出来るとは。


「私の母、あなたのお婆ちゃんも掟に苦しめられていたわ。この掟、誰しもがなくそうとするんだけど、何かの大きな力が働いてて出来ないのよ…」
大きな力…?

「母さん、翠月兄さん…どこに消えたのかなぁ。もう5年だよ…?」
「翠月は生きてるわ。なんとなく感じてるの。場所まではわからない。変なことに巻き込まれてなければいいんだけど」
「母さん、御三家協力すると思う?」
「柘植家だけでもいいから取り合ってみようか、この私が。これは京都の危機、いや…世界の危機かもしれないんだからね」

九十九家、動く。


「はえ〜、九十九家が退魔師御三家なの知らなかったわ」
御堂はぼへーっとしてる。


「九十九家と友好的な柘植家を俺らの味方にすんの?新勢力に対抗する俺達と協力するために?京都の退魔師…ガチかよ」
「不知火家は気難しいからわからないってさ。とにかくあっちも京都を守りたい一心で必死なんだろうよ〜」
宇崎はテキトー節を炸裂させてる。

「でもよ、新勢力って妖怪みたいな出で立ちの怪人なんだろ?退魔師に倒して貰えばいいんじゃ…」
「ところがどっこい、そうも行かんのよ。和希くん」

「はぁ?」

「九十九家次期当主・九十九蒼月はその新勢力に狙われていることがはっきりしちまったんだ。あと5年前に謎の失踪をして今も行方不明の蒼月の兄・翠月も引っ掛かる…」
「なんだか複雑だな…九十九家。妹の桜月は何もないんだろ?」
「桜月は何もないよ。長男と長女がちょっとな…」


御堂はぼへーっとしながら宇崎に聞く。

「な〜室長。九十九家のあの女性退魔師の仮面の掟、いつ頃出来たんだろうねぇ?大正時代に今の屋敷が出来たってことはわりと最近か…?最近っつっても昭和とかかも。戦前あたりか?」
「さぁ…?」
「なんか引っ掛かるんだよな〜。鼎が教えてくれたんだけどよ、掟が出来る以前は座敷牢に閉じ込めるしかなかったとよ。そしてこの掟は誰しもがなくそうとするが、何かの大きな力が働いて出来ない…って聞いた」
「確かに何で女性退魔師だけなんだ?わざわざ顔を隠す必要があるのかと」
「鼎の仮面とは明らかに違う理由だからなぁ…」


某所。薄暗い部屋に九十九翠月が。
翠月は何者かと話をしている。相手は人間の姿だが、人間ではない。照明が最低限のせいか双方姿がいまいち見えてない状態。

「ねぇ翠月。君は九十九家に戻らなくていいのかい?」
「あんな変な掟のある家、居心地悪いよ。お前は昔、九十九家に起きた事件を知ってんだろうが。あれのせいで九十九の女退魔師は…」
「ほとんど殺されたってやつだよね、件の事件で。生き残りが現在(いま)に繋がってる。あの九十九家の女退魔師の仮面は守るものなんでしょ、翠月。蒼月は頑張ってると思うよ。彼女、次期当主なんだろう?」

「お前は俺の敵なのか味方なのか、わからんやつだな…」



なんか変な展開になっとる…。

翠月の話し相手をしていたやつは何者だ?新勢力と関係してそうだけども。