檜と一緒に作業所に通い始めて2ヶ月。
通院や福祉実践教室もあって、マギーが行けるのは週1か2。
檜の卒業した盲学校の父兄が開いたと言うだけあって、彼の同窓生ばかり。
同窓生と言っても、若い人が殆どで、檜は作業所で初めて出遭った後輩ばかり。
そんな中の一人はマギーの前からの知り合い。
音楽が好きだけど、楽器を習うチャンスがないと言うので、楡を紹介した。
前に知り合った頃は口数少なかった彼女が、びっくりするほど今は饒舌。
楡はマギー達のジャズクラブのリーダーで、
視覚障害者に楽器もボランティアで教えている。
彼女の様に、偶然マギーの知り合いのSkype仲間の中途失明の男性も作業所にいる。
「馬には乗ってみよ。 人には添ってみよ」
小さい頃から母に言われていたのは正解ね。
人との繋がりがマギーには何よりの財産。

手先が器用で、とても小さい鶴を折って見せてくれる女性。
作業中も空気を和らげてくれる、ムードメーカーの男性。
新しい作業のやり方を、親切丁寧に教えてくれる全盲の女性…。
健常者に負けたくなくてちょっぴり意地を張ってるな、
とこっそり苦笑いする障害者をそこに見ない。
まだお客さん状態で、この先慣れて来ると何が起こるか分からないけど、
迷惑じゃないなら、体の許す限り参加しよう。