夜中にふと目が覚めて、何気なく5月の日記を読み返していた。
兆しは半年近く前からあったのね。
5月のジャズの練習会の日、体調を崩してやむなく休んでいる。
隠元と補聴器屋へ行った帰りに昼に入った店でも、
唇から出血したのがなかなか止まらなかった。
6月にコロナワクチン接種した時も出血があって、看護師が止血処理してくれた。
「血の気が多いんだわ」なんて、あの時は冗談に言っていたけど。
血が止まらないのもマギーの病状と関係があるんだってね。
檜がネットでマギーの病気について検索したのに寄ると。

金銭的には裕福じゃないけど、それに勝る幸せを感じている。
負け惜しみじゃなく、自分の身の丈に合う生活ができている。
心優しく厚い人達に囲まれていることにも感謝している。
この思いはずっと前からあるけど、それをもっともっと強く感じているって、
ここ数年前からの日記にマギーは綴っている。
皆本当のことです。

でもね、一つだけ嘘を発見したわ。
死は怖くないと言ったことです。
あの頃は死が現実に近付いているなんて考えてもいなかったからでしょうね。
読み返せば、死が直ぐそこに来ているのをほのめかす夢も沢山見ている。

今日からマギーは、これまで以上に自分に素直になります。
マギーしか知らないマギーの記憶をここに書きましょう。
あなたには退屈で理解し難い、マギーだけの記憶でも。