「風」はその名の通り、誰でも楽しめるよう工夫されたバリアフリー劇団です。
上演中、会場では音声ガイドが流れ、役者の衣装や動き、舞台上の背景を説明します。
舞台では手話通訳が役者の台詞を語ります。
ほぼ全国の小学校などを巡演しているそうです。

2月20日、知立市で上演されたそのバリアフリー劇団・風に、
端役ですが、呑み助役の知人とマギーが出演させていただきました。
観客席にいた刈谷市の視覚障害者ガイドボランティア・ひまわりの会の女性が、
その日の様子を個人的に後でメールで説明して下さいました。
以下に貼り付けてみますね。

【呑み助は、舞台に向かって、左の手から 下手から登場しました。
白杖を持って、ガイドさんと登場。
出演者の名が客席から入る。

マギーさんの役は、背かっこうがちびだからのちび学者。
いやいや、小さいではなく、地理学者です。
呑み助の一場面後で、舞台に向かって、右の手から 上手から登場。
白杖なしで、ガイドさんと劇団の舞台のガイドさんが両脇をエスコート。
幅が30センチの高さが10センチの階段を右手は舞台のガイドさんとひとりでのぼる。
客席から見ると階段は見えません。
お椀を伏せた半円のへりの階段で、ちょうど赤道から北極点に到着。
その北極点は1メートル以下の正方形にあぐらで座る。
左から、地理の本が届く。
めくると脚本の日本語の墨字拡大版。
フランス語。
右から、虫めがねが届く。
天眼鏡といいますね。
白衣のポケットから、点訳文をおく。
白衣は、ドクターコートといいますね。
似合ってましたよ。
星の王子様とやりとりして、最後に北極点に立つ。
前半の出演者、ガイドもともに歌を歌い、15分の休憩に入りました。

2幕が下ります。
カーテンコールです。
ふたたび、地理学者がならび、全員で手話で♪行こうともう1曲歌う。
行こうの手話は、右手の人指し指を作ります。
肘を曲げ、人差し指をのどぼとけに持っていき、前に出します。
前に出す時、頭の上にだすと行こうの気持ちが大きく出ます。

拍手の手話は両手を開いて前に出して揺らす。
ひらひらとします。
大きい拍手なら、頭の上近くまで、あげてゆらします。
これで、めでたし。めでたし。】

はい、今回の演目は「星の王子様」でした。
ちび学者は刈谷市の視覚障害者女性が演じる筈でしたが、
急遽彼女の都合でマギーに回って来ました。
舞台への階段は上り下りするのにちょっと怖かったです。
午前中に一度きりのリハーサル、午後からは本番。
立ち上がって歌う時は体を適当に揺らし、
歌詞から想像してした動きが、偶然手話表現になっていたそうです。
久しぶりに小学生(の時は強度弱視でした)に戻って、色紙にペンを持ってサイン。
劇団の皆さんはとても親切でジョークも愉快で、
呑み助とマギーへの接し方も極自然でとても感動しました。