15分も降ったでしょうか?
二つ三つ雷も連れて来た豪雨。
不意に押し寄せて来た息が詰まる様な湿気も、
窓が開いている家の三方を取り囲む激しい雨音も、
何故か心地よくて、生きてる実感に酔っています。

あなた、目を閉じてみて。
雷がゆっくりそらを渡る時の音って分かりますか?
それは雲があるものの、ぎっしり詰まっていないんですよ。
まだ雷が遠いと言う印なんですよ。
まず、急に空気が湿った土の匂いであなたに忍び寄り、
それから拍手がホールを包む様に、雨がやって来ます。
雨は相反する焚き火の音とも似ているんですよ。