1月16日(もう一昨日になるのね)は、隔月の肝臓検診日。
これを運良くと言うのかどうか、全てに於いて少なかったね。
まず、乗り継ぎの連絡が首尾良くて往復の移動時間。
採血量がこれまでより一本分少なかった。
あの小瓶は何て呼ぶの?
やっぱり試験管?
予約時間の一番だったみたいで、あっと言う間に診察と会計。
マギーの為に頑張ったのは医師、薬、そしてガイドのブーゲンビリア。
昨日(1月17日)は、中学校の点字教室。
今好きな音楽や生き物、読んでる本や入ってる部活…。
13歳の少年・少女の思いが、明るい笑い声と点字になる。
最も嬉しかったのは、「私が好きなのはイケメンです」って書いてくれた少女。
屈託がない彼女と一緒に、心から笑えた。
最近、ちょっと心が疲れてたから。
ねえねえ、障害者は努力して、毎日頑張って生きてる訳じゃないの。
障害者間にだって、盗難事件や不倫騒ぎはあるの。
マギーが点字が読み書きできるのは、それが生きるのに必須だから。
すらすら読めるからって、素晴らしい事でも頑張ってる結果でもないの。
本当に頑張ってるのは、点訳書を付くってくれるボランティアさんなの。
必要以上に障害者を持ち上げると、自分を過小評価する障害者が生まれる。
間違った基準の差別が、仲間内で実際起きてると、東京で感じた。
今更、少女みたいな事を言うように聞こえるかも知れないけど、
人を見る大切な基準の基本は、その人の心よ。
そして今日の最後に、マギーがこうして生意気言えるのも、
檜やジョニィ、その他職場の人達、昔からの友達や最近知り合った人達、
あなたもあなたも、マギーを支えてくれる人達の愛情あっての事なんです。
気分だけ春。
昨日は明るい黄緑のセーターで。
と言いつつ、裏起毛のパンツじゃね。
ともあれ、やっと歯医者と量販店に。
そう、ここに登場するなら名前は「鈴蘭」にとおっしゃったあの歯医者さんへ。
定期検診日をうっかりしてて、何度も診察日を変えて貰っていたの。
ダブルブッキングが最近多いよって、檜の事が笑えないマギー。
予定通り、健診終えて駅へ。
そこからがずれの始まり(笑)。
降りる駅を一つ間違えたり、
反対ホームへの手近な所にあったエレベーターで、かえって時間をロスしたり。
それも楽しいマギーだけど、檜はどう思ってたかな?
そうして迷った駅から、量販店まで往復したタクシーの運転手さんが、
偶然同じ人だった事が幸いしたわ。
とても親切に誘導して下さった上に、料金を負けて貰った。
十円足りなかったから、檜にそれを出してって言ったの。
お釣りを貰えるようにマギーが出しても良かったんだけど。
二人のやりとりを見て、「いいよ」って。
「ほんと?!」って、とびきり笑顔になる大阪おばちゃんマギー!
運転手さん、有り難うございました。
こう言うマギーが、檜にはきっと恥ずかしいんだろうな。
どんなに美しい言葉も、心に愛がなければ、相手の胸に響かない。
これって、話し手の心に要求されてるの? 聴き手の心に?
今まで話し手の方だと思って来たけど、聴き手の心の方がより問題よね。
未だに現実を認めたくない人が、マギーのように楽天的にはなれないと嘆く。
マギーだって、一朝一夕に今みたいになれた訳じゃないよ。
今だって、心から楽天的な訳でもないよ。
小さな事や間違った思いから、不要な敵を作って来た。
それに永い年月を経て、やっと少しずつ気付かされて、未だに方向転換中。
失明宣告されてから、少なくても十数年。
リハビリのチャンスも、それを手助けする人脈も、あなたの周りにはいっぱいあるのに!
あなたが欲しいのは、支え合うって言葉に隠した便利な人なのね?
金銭と異性と利害だけがあなたの宝物なのね?
マギーはあなたの何なの?
都合で心の病を振りかざすのはそろそろ止めにしない?
マギーもお人好しをいい加減にしないとね。
一昨日(1月10日)、浮世絵の多色刷りとやらをやって来たの。
あなたなら美術の授業で一度は体験したでしょう。
溶き棒で絵の具を混ぜ、それを版木に落とし、
越前和紙を版木に載せ、馬連で擦るを数回繰り返す。
最初は黒、次は緑、それから灰色、最後に赤。
学芸員(って言うの?)の女性が付いて、作業を手伝ってくれたわ。
その前に、浮き彫りにされた絵を触れます。
そう、目ではなく手で絵お観賞するの。
その絵の説明は、点字で文書化されてる。
文章から、その絵がどんな風邪かは想像できるけど、
子供の頃に少しは見えたマギーでも、ぼやけた立体コピーは解り辛い。
二次元世界を知らずに育った生まれ付き全盲は、あれをどう理解するのかしら?
そうして出来上がったのが、これです。
馬連への力の込め方がなかなか掴めず、それにずれもして、
けして綺麗とは言えないだろうに、周りは大袈裟なほど「綺麗ですよ」だって。
出来映えは自分では分からないけど、とても楽しい体験でした。
皆佐、有り難う!
昨夜22時半ばの東京。
節子のマンションの外廊下。
駅からここまで歩く傘の周りを飛び跳ねてた雨と車の音が、
当たり前だけどうんと下の方に心地よく聞こえたわ。
昨日までの人生の悲しい出来事から、完全に解放されたって何故か微笑。
あ、悪く採ったり心配したりしないで下さいね。
悲しみと喜びを天秤に掛けたら、喜びの方がかなり重いマギーの人生だから。
過去は過去として優しく後ろに脱ぎ捨てる感じがきっとこれね。
この数日、心からそれが解ったって伝えたいだけなの。