不注意で片手鍋をテーブルから落としてしまい、片付けに疲れた中途失明の友達。
目さえ見えていたらこんな経験しなくて良いのにって、涙が止まらなかった。
「そんなことは全盲には日常茶飯事だよ。
それより、火傷しなかったかい?」
マギーは尋ねました。
メイドみたいにヘルパーさんを使うからでしょ?
それは胸の奥にしまい込んで。

ともかく、翌朝の為に置いてあるお粥をチンして、宅配の総菜で夕食にしたそうです。
その総菜が不味いって、口が肥えてる彼女からいつも聞かされています。
「不味くてもお腹はいっぱいになるんだ」
そう言った彼女にマギーは思わず大笑い。
最後には彼女も自分の発想に声を起てて笑い、電話を切りました。
そうやって、見えないことに少しずつ慣れて行ってね。