瓶の蓋が堅くて開けられない母に、マギーもなりました。
それって、腕の力が弱くなったからじゃありません。
何かをねじったり物を持ち上げたり、全て腰と関係あるとマギーは信じます。
一番面倒なのは、スティックの粉薬が指で開けられないことです。
切れ目は詰め先でしっかり分かるのに、それが割けないんです。
鋏を使うか檜に助けを求めるか。

そう言えば、もう10年ほど前のことです。
お菓子の袋を思わず歯で切ろうとしたら、
一緒にいた男性がバッグから小さな鋏を出して、切ってくれました。
優しくて良く気の利く、どちらかと言うと神経質な人です。
女なのにハンカチ以外何も持っていないことが恥ずかしかったです。
せめて濡れティッシュ、絆創膏、リップクリームを以後、持ち歩く様になりました。
あの人とマギーと、性を入れ替わって生まれて来たんじゃないか。
二人の言動や思考から、今も想っては独り笑えて来ます。