弱視から全盲になって良かったこと。
ジャムやトマト、ハムが食べられるようになった。
あ、莓と西瓜は別です。
花や衣類の紅は平気なんだけど。
耳が悪くなって良かったことは、残念ながら少ない。
虫の羽音が聞こえなくなったのは助かるけど、異常に彼等の存在が怖くなった。
蜂が傍にいるのも知らずに、涼しい石段で読書してることもあるけど。
補聴器になって尚更周りの状況が判断しにくくなった。
あなたには素っ頓狂に思えるマギーでも、本人はとても神経を尖らしているのよ。
方向が掴めないのが一番さびしい。
耳で描けた街の風景や電車の入って来る向きが、最近判り辛くなった。
いえいえ、嘆きの日記じゃありませんよ。
知らない方が幸せってこともあると伝えたいの。
と言うのも、一昨日(18日)の15時前、ここは雹が降ったんです。
確かに雨にしては大きい粒だなとは、ベランダ辺りの音で感じました。
掃き出し窓にも誰かが小石を投げつけているのかと想ったくらい。
昨日、胡瓜草が電話で雹のことを教えてくれるまでは、
マギーはそんなこと、何にも考えていませんでした。
今朝だってそうです。
外は激しい雨だけど、病院へはどうやって行くかって檜が訊くまで、
補聴器を外して眠っていたとは言え、雨のことを全く知りませんでした。
はい、少し風も伴って左へ右へ翻弄される強い雨が降っていますよ。